ニンニクは適量が一番!|食薬チャンネル
ニンニクはパワーを生み出すエネルギッシュなイメージを持っている野菜です。
古代エジプトでは、ピラミッドを造る作業員に強壮剤としてニンニクが支給されていました。
ニンニクという言葉の響きはスタミナの増強をイメージさせます。
ではなぜ、小さなニンニクに私たちの身体に元気を注入してくれる力があるのでしょうか。
それは、「アリシン」のおかげです。
アリシンは体内で、エネルギー代謝を上げるビタミンB1と結合して「アリチアミン」という物質になります。
アリチアミンは身体の中に長くとどまり、疲労回復効果を高める働きがあります。
ニンニクにはビタミンB1もアリシンもふたつとも含まれています。それで、肉体疲労時の滋養強壮の役に立っているのです。
このように肉体疲労に役立っているニンニクですが、食べれば食べるほどパワーがチャージできるのでしょうか?
ニンニクの食べすぎは良くないのです。
ニンニクが持っている「アリシン」、アリシンとビタミンB1が結合した「アリチアミン」は非常に強い殺菌作用、抗菌作用があります。
そのために一度にたくさん食べると、体内でビタミンを作る有効な腸内細菌まで殺してしまいます。
なんでもそうですが、食べすぎはよくありません。
ニンニクは、食べる量しだいで“毒”にも“薬”にもなります。
1日の適量は、生のニンニクなら1かけ、加熱したニンニクで2~3かけです。
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これからもこのようなことをお伝えしていきますので、食薬チャンネルをよろしくお願いいたします。
ガンは食べ物で決まる①|食薬チャンネル
アメリカの国立ガン研究所の研究によると、大豆油やトウモロコシ油、サフラワー油などに多い高度不飽和脂肪酸はガンの発育を促進するということです。
リノール酸の多い油は動脈硬化を防ぐには良い油です。が、ガンの発育を促す作用もあります。
カリフォルニア大学の研究があります。
高度不飽和脂肪酸の多いトウモロコシ油を食事中に増やすことにより動脈硬化を防ごうと考えたものです。
ロサンゼルス市内の老人ホームで行われました。
施設内の老人846人を二つのグループに分け、ひとつのグループには今まで通りの食事を続け、もうひとつのグループにはバターをマーガリンにし、動物脂肪をトウモロコシ油にとり替えた改良食を食べてもらいました。
食事中の脂肪の量は二つのグループとも同じ量にしました。
高度脂肪酸の量についてだけ、従来食のグループでは摂取脂肪の10%で、改良食のグループでは39.5%でした。
この食事は8年間続きます。
この8年間に死亡した人の死因を調べると、心筋梗塞による死亡は従来食では70人でした。
改良型の食事を食べた人では48人です。
心筋梗塞による死亡は確かに減っています。
ガンによる死亡をみると、従来食を食べた人は59人であるのに対して、改良食を食べた人では70人と増えていました。
この実験では高度不飽和脂肪酸がガンを作りやすいとでました。
一方、世界各国の統計では高度不飽和脂肪酸と発がん率との関係で相関関係は認められていません。
脂肪全体の摂取量の多い国ははっきりと乳がんが多いことが示されています。
ここで言えることは、高度不飽和脂肪酸を食べる・食べないということよりも脂肪そのものの摂取をひかえるべきであるということです。
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ゴマで肥満になる?|食薬チャンネル
ゴマは健康的な食材の代表です。
あなたはゴマを一日にどれくらいとっていますか?
ゴマ油を使って揚げた天ぷらは、独特の風味の香りとサクサク感で食欲をそそり、ついつい食べ過ぎてしまいます。
ゴマは他の食材と相性が良いのです。
ドレッシングの食材にしたり、ふりかけに使ったり、お菓子に使ったりします。
ゴマは成分の半分が脂質です。
そのほとんどは不飽和脂肪酸です。
オレイン酸には、悪玉コレステロールだけを減らす働きがあります。
リノール酸はというと、血中コレステロール値を全体的に下げる働きがあります。
リノール酸をとりすぎるとアレルギーを発症することもあります。
もちろんのことですが、脂質なのでとりすぎると肥満の原因になります。
ゴマは、大さじ1杯で42kcalあります。ご飯1杯160kcalですから、その4分の1のカロリーです。
ゴマは一日に小さじ1杯程度を適量としてとりましょう。
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フルーツジュースの落とし穴|食薬チャンネル
現代は父親ばかりか、一家の主婦である母親も仕事にでなければ生活できない時代です。
冷蔵庫・掃除機・洗濯機の登場で家事仕事がずいぶんと楽になりました。
一時期、『オフィースレディ』といって、働く女性がカッコいいともてはやされたことがあります。
主婦である女性が社会に進出するにしたがって、食事をゆっくり作ったり食べたりする時間が取れなくなりました。
つい、健康に良いといわれる食品や食べ方に自分の健康をゆだねてしまう生活になりました。
健康な生活を送る上でフルーツは欠かせない存在です。
そのように健康に欠かせないフルーツでも、摂りすぎてしまうと“毒”となるのです。
フルーツには、ℬーカロテン、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、カリウムといった身体に必要な栄養素が含まれています。
便秘解消に役立つ食物繊維も摂取できます。
甘味成分の果糖も効率的な栄養補給源です。
しかし、このフルーツの食べ方で多いのは、フルーツジュースでの常飲です。
手作りのフルーツジュースは味も香りも爽やかです。
しかも無添加。
作りたてを飲めるので、栄養価を損なうこともありません。
身体に良いことだらけのフルーツジュースですが、盲点があります。
一日に必要なカロリーと栄養バランスを考えると、フルーツの一日の適量は可食部で200g程度です。
200gというと温州ミカンなら2個、リンゴなら1個、キウィフルーツなら2個、バナナなら2本です。
リンゴ1個だけで満足できる量のジュースが作れるでしょうか?
雑誌に載せられていたリンゴの手作りジュースのレシピでは一人分のジュースを作るのにリンゴが4個も使われていました。
4個、つまり800g程度です。
一日の適量である400gをはるかに超えています。
フルーツには主に3種類の糖分があります。
ブドウ糖と果糖、ショ糖です。
ブドウ糖と果糖は素早くエネルギーになるため、疲労回復効果が早く期待できます。
けれども摂りすぎると、中性脂肪に変わります。
私は、身体によい食事は栄養バランスの取れた食事だと思います。
手作りのフルーツジュースですが、一見身体によさそうに見えます。
が、実のところ糖分の摂りすぎになりかねません。
ターンオーバー|食薬チャンネル
秋は、どこまでも澄み切った晴れた日が続く気持ちのいい季節です。
朝・夕、少し冷たい風を感じます。
睡眠の質を下げている暑さは遠のき、熟睡できる日が増えてきます。
よく眠った朝、枕元をチェックしましょう。
最近、抜け毛が増えたと感じませんか?
漢方では、このような状態を「肺腎陰虚」といいます。
10月は遺伝的なものをのぞいて、一年の中でも抜け毛がいつもの3倍くらいに増える時期で、頭皮の異常を感じやすい時でもあります。
朝晩の気温の変化が大きくなり自律神経やホルモンバランスが乱れやすくなります。
夏に受けた頭皮や肌へのダメージは想像以上に深刻です。
<頭皮にかかる負担の原因>
●紫外線による活性酸素の発生。
●夏バテによる不規則な食事。
●寝不足による成長ホルモン分泌の減少。
●冷房による頭皮の乾燥。
●血行不良による新陳代謝の低下。
●高温多湿による頭皮の蒸れ、皮脂分泌の増加、雑菌の繁殖。
特に紫外線による活性酸素の発生は頭皮や肌の潤いを低下させます。
毛母細胞を老化させ、抜け毛、薄毛、乾燥肌の原因となります。
肌は表皮の中で一番深い基底層から新しい皮膚細胞がつくられています。
皮膚細胞は順々に成長します。一番表面の角質層に達し、最終的に古い角質が垢として剝がれ落ちるのです。
このサイクルをターンオーバーと言います。
ターンオーバーは約6週間かけて行われます。
美肌や美髪を保つためにはターンオーバーという機能を正常に働くようにすることが必要です。
— ここで食薬です ―
細胞のターンオーバーの機能を維持し体内の水分を保つために、亜鉛などのミネラルを補う『牡蠣』や『アサリ』などの魚介類、『クルミ』や『アーモンド』などのナッツ類がおすすめです。
ミネラルが多いものを食べても胃腸の状態によってはその効果が半減します。
ミネラルの吸収を良くするために胃腸を整えましょう。