フルーツジュースの落とし穴|食薬チャンネル
現代は父親ばかりか、一家の主婦である母親も仕事にでなければ生活できない時代です。
冷蔵庫・掃除機・洗濯機の登場で家事仕事がずいぶんと楽になりました。
一時期、『オフィースレディ』といって、働く女性がカッコいいともてはやされたことがあります。
主婦である女性が社会に進出するにしたがって、食事をゆっくり作ったり食べたりする時間が取れなくなりました。
つい、健康に良いといわれる食品や食べ方に自分の健康をゆだねてしまう生活になりました。
健康な生活を送る上でフルーツは欠かせない存在です。
そのように健康に欠かせないフルーツでも、摂りすぎてしまうと“毒”となるのです。
フルーツには、ℬーカロテン、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、カリウムといった身体に必要な栄養素が含まれています。
便秘解消に役立つ食物繊維も摂取できます。
甘味成分の果糖も効率的な栄養補給源です。
しかし、このフルーツの食べ方で多いのは、フルーツジュースでの常飲です。
手作りのフルーツジュースは味も香りも爽やかです。
しかも無添加。
作りたてを飲めるので、栄養価を損なうこともありません。
身体に良いことだらけのフルーツジュースですが、盲点があります。
一日に必要なカロリーと栄養バランスを考えると、フルーツの一日の適量は可食部で200g程度です。
200gというと温州ミカンなら2個、リンゴなら1個、キウィフルーツなら2個、バナナなら2本です。
リンゴ1個だけで満足できる量のジュースが作れるでしょうか?
雑誌に載せられていたリンゴの手作りジュースのレシピでは一人分のジュースを作るのにリンゴが4個も使われていました。
4個、つまり800g程度です。
一日の適量である400gをはるかに超えています。
フルーツには主に3種類の糖分があります。
ブドウ糖と果糖、ショ糖です。
ブドウ糖と果糖は素早くエネルギーになるため、疲労回復効果が早く期待できます。
けれども摂りすぎると、中性脂肪に変わります。
私は、身体によい食事は栄養バランスの取れた食事だと思います。
手作りのフルーツジュースですが、一見身体によさそうに見えます。
が、実のところ糖分の摂りすぎになりかねません。